概況: |
中国南部を代表する風景ともいえる漓江は、桂林の北にある猫児山という山に源を発し、全長437キロ続きます。とくに桂林から陽朔までの流域83キロの景色はひときわ奇観で有名です。 唐代の詩人韓愈が『江は青羅の帯をなし、山は碧玉の簪の如し』という名句で詠じたとおり、漓江の美しさと山々の美しさがあいまって、桂林観光の一番の名所となっています。 山水画の世界に遊ぶかのような漓江下りは桂林観光のハイライトで、世界で一流の景勝地として広く知られています。桂林から川の流れにそって遊覧船で陽朔まで下る83キロの旅です。途中、山々が両岸にそびえ立ち、その風景は鏡のような美しい漓江の水面に映り、まるで永遠と続くギャラリーの中に居るようです。陽朔へ近づくほどに、カルスト地形独特の奇岩奇峰が次から次へと現れ、飽きることはありません。川の水面に映された山々の姿だけでも格別な趣があります。水面に映った山々は実際の山よりも、もっとはっきり見えるばかりか、水の流れに沿って一緒に流れているように見えます。そして、山の姿は船の移動によっても変化していきます。晴れた日に鮮やかな青空と深緑の聳え立つ山々、そして蒼い漓江の色彩コントラストには息を呑むことでしょう。また、雨の日も、霞のなかに色を失った濃淡だけの山々が私たちを水墨画の世界へと案内してくれます。特に小雨が降る春の朝、水面に小さな雨が薄い錦布のような模様を刻み、何とも言えない美しさを呈しています。天気、時刻、季節、とその日、その時の状態によって刻一刻と様々な美しい姿で観光客を迎えてくれます。 |
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