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「神は平和を望んでいるのか?」

2010年が始まって3ヶ月。今年初めてのメールマガジンとなります。1月は中国のバダインジャラン沙漠。2月はスリランカとインドのムンバイ・アジャンタ・エローラ。3月はヨルダンのペトラ・イスラエル・エジプトのシナイ山へと足を伸ばしてきました。そう半分以上は、日本にいませんでした。正月から一気に桜の季節になった気分です。 

インドは仏教の発祥の地、スリランカは上座部仏教の聖地。イスラエルは、ユダヤ教・キリスト教の発祥の地であり、イスラム教にとっても聖地です。ガイドが語る歴史は栄光に満ちていても、現代史は血に塗られたものでした。インドは、カシミール問題やヒンズー教・イスラム教の問題で火種を抱え、滞在中、訪問予定地プネーでテロ事件がありました。スリランカは、やっと09年に和平にこぎ着けたばかりです。イスラエルは、パレスチナ問題が未だに解決しておらず、ここでも滞在中東エルサレム問題で衝突がありました。しかしこれらの地すべてが、宗教の発祥の地であり、聖地であるのは皮肉なことです。 

宗教とは平和を求めないのでしょうか?神は平和を希求していないのしょうか?そんな事を考えさせられた旅でした。 

4月~5月中旬までは、日本におります。

1.パレスチナ自治区 ユダヤ人と壁との関わり  

ユダヤ人ほど、壁との関わりが長い民族はいないだろう。紀元後70年に、ローマに因って破壊されたエルサレムの第二神殿の西壁(通称嘆きの壁)をひたすら約二千年拝み続けてきた。長きに亘り、ヨーロッパでは迫害され、壁に囲われた一定の地域に隔離される事も多かった。特にナチスの時代には隔離所から完全密室の収容所へ送られ、600万人が虐殺された。壁で苦しんできた時代が長かったにも関わらず、89年にベルリンの壁が崩壊し、世界に壁の世界がなくなったと思いきや、今度はユダヤ人が、パレスチナ自治区に対して壁を作り始めた。 

イスラエルの中にパレスチナ自治区があり、03年頃からイスラエルは、パレスチナ自治区を遮る壁を建設している。現地ではベルリンの壁と呼ぶ。

2.イスラエル・エルサレム 嘆きの壁と岩のドーム 

エルサレムは、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地である。ユダヤ教からキリスト教が生まれ、最後にイスラム教が誕生したのだから、当然と言えば当然である。三つの宗教とも旧約聖書を認め、アブラハムからの流れを共有しているので、兄弟の宗教である。だからこそ、骨肉の争いを繰り返してきたのかも知れない。私達が滞在中にも、パレスチナ自治区で、ユダヤ人の入植に反対するパレスチナ人とイスラエル軍の衝突があり、神殿の丘が閉鎖された。 

宗教と民族と領土問題が複雑に絡み合ったイスラエルの事情は、私も含めた日本人には、到底理解しきれない。現在、イスラエルにはイスラエル人が住み、その中の構成はユダヤ人とアラブ人。パレスチナ自治区にはパレスチナ人が住んでいる。つまりイスラエル人=ユダヤ人ではなく、イスラエル人=ユダヤ人+アラブ人なのだが、アラブ人であってもユダヤ教徒ならユダヤ人となる。またパレスチナに住むからパレスチナ人と呼ぶが、実際人種的にはアラビア人と同じである。数学の証明問題を解いているようだが、正確な回答を導き出すことは不可能である。

3.イスラエル・エルサレム 聖墳墓教会  

聖墳墓教会は、エルサレムの旧市街にあり、イエスが十字架に架けられたゴルゴダの丘と考えられている所に立つ。キリスト教最大の巡礼地だ。教会内部は、カトリック教会、ギリシャ正教会、アルメニア正教会、コプト教会が、それぞれ管理しているが、各派が所有権争いをしているため、教会入り口の門の鍵はアラブ人が持っているという。そんな話を聞いて馬鹿らしくなり、熱心に祈る信者の写真を撮る気にならなくなってしまった。そのため、こんなつまらない写真しかない。 

キリスト教内部であっても、この有様である。ユダヤ教・イスラム教との問題がそんなに簡単に片づくわけがない。 

4.イスラエル・エルサレム 敬虔なユダヤ教徒の街メア・シェアリーム 

エルサレムに入ると途端に、黒づくめの正統派ユダヤ教徒をよく見かける。特にこの街メア・シェアリームは正統派ユダヤ教徒が固まって住んでいる。成人男性は、黒いフロックコートに山高帽に髭をたくわえ、若い子は頭部の真ん中をそり、周囲の髪の毛だけを伸ばし、まるで落ち武者のような姿をしている。彼らからすれば、我々の姿格好の方が異常なのだろうが、この街には一種独特な雰囲気があった。 

ユダヤ人の挨拶はシャローム。平和も意味するという。彼らの祈りが天に通じ、イスラエルに平和が訪れる事を望む。

4.スリランカ バスの中から覗くひょうきんな子供たち 

スリランカは、09年5月に政府軍(仏教徒が多い)がタミール(ヒンズー教徒が多い)の拠点を制圧し、実に20年間の内戦が終了し和平が実現した。欧米の批判を受けての掃討戦だったが、結果は吉と出た。そのため政府は、欧米とは距離を置き、中国・ミャンマー・イラン寄りの路線を取り始めている。今後の政治の成り行きは、尚不透明だ。どんな路線でもいいが、子供たちがいつもこんなひょうきんな顔をしている国を目指して欲しい。

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